アリとキリギリス
皆さんはイソップ物語の「アリとキリギリス」をご存知だと思います。
暑い夏に、蟻は冬に向けてせっせと餌をためて冬に備えます。その時、キリギリスは涼しい草陰で楽しく歌っています。冬になって、食べ物がなくなったときにキリギリスは飢えてしまい、蟻に助けを求めるという話です。
この物語では、「将来に向けて、きちんと準備する必要がある。遊んでばかりではいけない。」という教訓を学べます。
母と息子の会話
2011年

俺も社会人になったし、株を始めたんだよ。



株なんて大丈夫か?ちゃんと貯金をしなきゃダメだよ。
2018年



世の中「貯蓄から投資」って言っているから、投資を考えた方がいいと思うよ。



もう年金暮らしだから投資なんてね。あとは地道に生きていくよ。落ち着いたらアメリカに旅行したいな。
2023年



円安になってしまった。アメリカの物価も高くなったみたい。アメリカ旅行のためのお金を50万円準備してたけど、今は100万円くらいかかるみたいね。お金が足りなくて旅行できないよ。



日本円だけで資産を持っておくから、こんなことになるんだよ。
お伝えしたいこと
上記の話からだと「はいはい。だから、投資は大事ですよと言いたいんでしょ。」と思われる方も多いと思います。母と息子の背景を見ていこうと思います。
母の思考
母が現役世代だった頃は、資産は銀行預金が当たり前でした。


普通預金で1~3%がついていた時代であり、定期預金であれば6%の時もあったようです。この頃は、インターネットも普及していないので株などの証券を購入するのも一般的ではありませんでした。
母は「お金は銀行に預けておくもの。貯金するのが当たり前であり、地道な努力。」と思っていました。
母世代の人にとって、”現役のときは”上記の考え方が正攻法だったと思います。
母は「自分はコツコツ貯金をする蟻。息子は株で一発お金を増やそうとするキリギリス。」と考えていました。
息子の思考
2012年の銀行にお金を預けていてもまったくお金は増えない状況でした。その中で、「貯蓄から投資」、「NISA」の言葉を耳にし、息子は投資を始めました。投資をする中で「分散投資」を学びます。


2012年~2023年の期間を見れば、銀行にお金を預けているよりも、投資をしていた方がお金が増えたことになります。
息子は「自分は、世の中の情報をキャッチし、お金の勉強をして投資をする蟻。母はまったくお金の勉強をせず将来の準備をしないキリギリス。」と考えていました。
考え方によって蟻にもキリギリスにもなり得る
上記の話から、母と息子ともに「自分が蟻。相手はキリギリス。」と思っています。つまり、ベースとなる知識の違いが上記を生み出しています。
そうなると、常にその時代に沿った知識を習得する必要があります。2022年から、高校生の教育課程で金融教育が義務化されました。時代はどんどん変わっていってるですね。
金融を学んで来なかった世代は、自分で勉強してその時代にあった知識を身に着ける必要があります。
ちゃんと将来の準備をしよう(自分が蟻になる)
結局のところは、時代がどうであれ、自分の将来をきちんと考えて、それに向けて勉強し、行動に移すことが重要です。「投資をするかしないか」が重要なのではなく、今の時代を考えて最適な資産形成を行っていきましょう。


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